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【大前研一 大前研一のニュース時評】10年後の大統領選にどう影響するか 白人減少…変化続ける米国の人種構成 (1/2ページ)

 米国の国勢調査局が12日に発表した2020年国勢調査によると、白人は1億9170万人で、10年の調査に比べて512万人減った。全人口3億3145万人に占める割合は、10年前の約64%から58%に減少した。白人人口の減少は1790年の国勢調査の開始以来、初めて。

 中南米系のヒスパニックは1200万人も増えて、約19%を占めた。アフリカ系は約12%、アジア系は約6%だった。

 10年に1度の国勢調査で、前回調査よりも人口は約7%増えたが、伸び率は過去2番目に低かった。その中で、ヒスパニックやアジア系などのマイノリティーが増加している。

 10年というそれほど長い期間ではないのに、米国社会の多様化は思った以上に進んでいる。これ、結構大きな変化だ。

 ドナルド・トランプ前大統領がメキシコ国境に「トランプの壁」を建設するにあたり、国家非常事態宣言を発令して、南から米国に来られないようにしようとしたが、結局、こっち方面から来た人たちが一番増えたということ。約2兆6000億円も壁の建設に使っていた国家非常事態宣言は、その後、ジョー・バイデン大統領が撤回している。

 この人口構成変化の影響はどこに出るのか。昨年の大統領選挙において、全米ネットのテレビ局やAP通信などの委託で投票行動をまとめたエジソン・リサーチによると、バイデン氏に投票した白人は41%に対し、トランプ氏に投票したのは58%だった。

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