記事詳細

【江尻良文の快説・怪説】星野仙一氏、燃える男の野球人生 巨人にライバル心、楽天で悲願の日本一 (1/2ページ)

 星野仙一氏は、現役時代、監督時代を通じて「打倒・巨人軍」の野球人生を全うした。その生涯を見事に語り尽くしたのは、昨年1月16日、星野氏が野球殿堂入りした際の杉下茂氏(92)のお祝いのゲストスピーチだった。

 「彼は監督として中日、阪神でリーグ優勝したが、日本一になれなかった。それなのに、楽天で日本一になった。なぜか。相手が巨人だったからだ。中日、阪神では巨人を倒してリーグ優勝したら、日本シリーズでは巨人と戦えないからね」

 明大、中日の大先輩であり、星野氏が頭が上がらない杉下氏が語った“燃える男”の野球人生。現役時代は死球も辞さずの熱投でONを抑え、巨人を倒すことに執念を燃やし、監督になってからもその反骨心は変わらなかった。

 ドラフトで巨人に1位指名されると確信していたのに、指名されたのは1字違いの「島野(武相高校)」。「なんで星野じゃないんだ」という怒りが原点だ。中日監督就任1年目の1987年、熊本での巨人戦での大乱闘事件は今でも鮮明に思い出す。ベンチの指示の故意死球だと激怒したクロマティが大暴れの立ち回り。星野監督は激高して王貞治監督の胸ぐらをつかむという前代未聞の乱闘だった。

 巨人担当記者だった筆者は試合後、巨人の宿舎で王監督に対し、「星野監督に謝罪させないとダメですよ」と迫った。が、王監督は「星野もチームを率いる監督としての立場があるだろう」と、“燃える男”の暴走を断罪しなかった。

zakzakの最新情報をSNSで受け取ろう

関連ニュース