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香川はなぜ生き残れたのか? W杯メンバー23人選出の舞台裏 西野監督の事なかれ主義、ハリル・チルドレン外し、鹿島閥…

 23人中30歳以上の選手が7人も選出され、平均年齢28・17歳はW杯日本代表史上最高。西野朗監督(63)が選んだW杯ロシア大会(6月14日開幕)の最終メンバーの顔ぶれは、実績と経験重視の選考だったことをうかがわせた。

 “サプライズ選出”はなし。2月に痛めた左足首の回復が遅れ落選を予想する声があった香川(ドルトムント)も選出された。実はメンバー発表当日(5月31日)の午前中には、最終的な選考のため全体練習が予定されていたのだが、突然キャンセルされた。その理由は「全員のメディカルチェック(健康診断)を行ったから」(西野監督)。香川の左足首の状態を医学的にチェックすることが優先されたのは、想像に難くない。

 西野戦術における香川のポジションは、宇佐美、原口(ともにデュッセルドルフ)とかぶる。早々にメンバー入り当確となっていた本田(パチューカ)との相性もよくない。それでも西野監督が“香川外し”の決断を下さなかったのは、「キャリアに期待している面もあるが、西野監督の事なかれ主義というか、バクチを打てない性格を象徴している」(協会関係者)とみられる。

 また、今回落選した井手口(レオネサ)と浅野(ハノーバー)は、日本代表がアジア最終予選・豪州戦(昨年8月30日)に2-0で勝ちW杯ロシア大会出場を決めたときにゴールを決めた2人だ。ハリルホジッチ前監督は「私がみつけた若い戦力が素晴らしい働きをしてくれた」とご満悦だっただけに、“ハリル・チルドレン”の2人を外して自分の色を出したともいえる。

 3バックの経験がないDF植田(鹿島)の選出を「意外」と受け止めた関係者も多いが、日本協会では“鹿島閥”が隠然たる勢力を持っており、そこに忖度(そんたく)した選出にもみえる。

 さまざまな“大人の事情”が見え隠れする最終メンバー選考だったが、結果的に決勝トーナメント進出につながるなら文句はない。(夕刊フジ編集委員・久保武司)

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