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原氏が獲り、高橋監督が育て、原氏が“おいしく頂く”因縁 岡本“托卵”成功…今季大化け打率3割・30本塁打・100打点 (3/3ページ)

 それが今季は大化け。開幕から結果を出し続けて先発を守り、ゲレーロら期待された高給取りが不振にあえぐ中で、6月に初めて4番に抜擢されると、最後まで譲らなかった。

 岡本は「オープン戦から使ってもらっていたので、期待に応えたかった。少しは応えられたかな」と高橋監督に感謝。その指揮官が優勝できないまま今季で退き、大きく育った果実にありつく後任が、4年ぶりに返り咲く原監督というのは因果な巡り合わせだ。

 リーグ優勝7度の名将とはいえ、原政権があのまま続いていたら、岡本がここまで伸びた保証はない。過去には東海大相模高の後輩にあたる08年ドラフト1位の大田(現日本ハム)ら、原監督が自らマンツーマン指導に乗り出すなど入れ込み過ぎ、裏目に出ることもあった。

 球団関係者は「去年までの岡本なら、原監督に替わってどうなったか分からないが、今年これだけやったから来年も大丈夫でしょう」と太鼓判。なんとか間に合った岡本は、山だけでなく谷もあった飛躍の1年を「1軍で打てないことを悩めるのは、僕にとっては楽しいこと」と言い切った。昨季までの雌伏を思えば、率直な思いなのだろう。

 試合後の囲み取材終盤、夕刊フジが「こんな結果になって“自分は持ってる”と思った?」と尋ねると、ニヤリ。「またまた~」といなす22歳に報道陣から笑いが起き、囲みの輪が解けた。このおおらかなふてぶてしさがあれば、大監督のもとでも自分なりの4番像を貫けるはずだ。

 【托卵(たくらん)とは】ある鳥が他種の鳥の巣に卵を産み付け、“仮親”に育てさせること。カッコウ、ホトトギスなどにこの習性があり、ウグイス、モズなどの巣に産卵する。多くの場合、仮親の卵より早く孵化(ふか)し、仮親の卵やひなを巣の外へ排除してしまう。

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