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【小林至教授のスポーツ経営学講義】契約更改交渉 ムードメーカー、リーダー、捕手は困難 (1/2ページ)

 契約更改たけなわ。現場から離れて4年が経過したいまでは、シーズンオフになってなお人々に野球の話題を提供する、妙味のある年中行事だなあと感心もするが、チーム編成の責任者として当事者ど真ん中だった当時を思い出すにつけ、顔のこわばりを感じる。

 シーズンオフは、選手にとっては長いシーズンの疲れを癒やし、来シーズンに向けて英気を養う戦士の休息期間だが、フロントにとってはここが正念場。この時期の決断がチームの命運を左右するということもあるが、解雇を含む人事、そして契約更改という、やらないで済むのであればそうしたい仕事の連続だからである。各球団フロントの心労には、心よりお見舞い申し上げたい。

 契約更改は、選手にとっては、そこで1年の仕事ぶりが評価され、翌年の報酬が決まる場であるからして、球団フロントは納得して判子を押してもらうべく、これから述べるもろもろの工程を経て金額を弾き出すのだが、これが実に難しい。

 まずはシーズンを通して行われる『査定』という作業がある。これは専門の担当者が、すべてのプレーをポイントに変換する。むろん、その変換の方程式は、状況も加味されてのものだ。つまり、同じヒット1本でも、その価値は場面によって違うということだが、これも長年の積み重ねと統計学の発達により、十分説得力のあるものになっていると思う。

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