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【福島良一 メジャーの旅】女子野球の発展に貢献 米女優、映画監督のペニー・マーシャルさん逝く

 年の瀬迫る17日、野球界と関わりある女性が亡くなった。米女優、映画監督のペニー・マーシャルだ。

 1976-83年に米テレビドラマ「ラバーン&シャーリー」の主役で人気女優の座を築いた。50年代のミルウォーキーを舞台に親友同士の女性2人が巻き起こす騒動を描いたほのぼのコメディーで、私は毎週欠かさず見ていた。

 その後、映画監督に進出し、88年にトム・ハンクス主演の「ビッグ」、90年にロバート・デニーロ出演の「レナードの朝」で名を上げた。

 そして92年に「プリティ・リーグ」が大ヒット。男たちが戦場へ旅立った43年に結成された全米女子プロ野球リーグを描いた珠玉の作品として輝いた。男性顔負けの迫力で野球に取り組む女性たちを切れ味鋭く描写。あのマドンナも吹き替えなしの体当たり演技で、主題歌も担当し大いに魅力を振りまいた。

 他にも、重労働のキャッチャーを演じたジーナ・デービスが飛球を派手なアクションで好捕したプレーに拍手。飲んだくれ監督を演じたハンクスが選手たちを叱咤した際の「野球に泣くなんてない!」は米映画史上に残る名セリフだ。

 この映画をきっかけに、94年に女子プロ野球チームのコロラド・シルバーブレッツが誕生。97年に米大学野球史上初の女性投手アイラ・ボーダーズが独立リーグ入り。98年には女子プロ野球リーグが再結成され、日本から3選手が参加した。

 こうして、米国から日本へと女子野球人気が広がり、2009年に日本でも女子プロ野球リーグが誕生した。青春時代に夢中で見た、あの人気コメディエンヌが女子野球の普及、および発展の礎を築いた。(大リーグ評論家・福島良一)

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