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引退…楢崎正剛、認められなかった働き方改革 「サッカー人生で悔いはない」

 サッカー元日本代表GK楢崎正剛(42)=名古屋=が8日、24年間の現役生活からの引退を発表した。

 「サッカー人生で悔いはありません」とコメント。複数のJクラブからオファーがあったが、ユニホームを脱ぐことを決断した。

 高卒から入団した横浜フリューゲルスで4年間、名古屋グランパスでは20年間。移籍については「話はあったけれども、移籍をすれば(1999年天皇杯に優勝して消滅した)フリューゲルスの表記がJリーグから消えてしまうから」と楢崎流の「美学」を貫き通していた。Jリーグの公式メンバー表などに記載される「前所属チーム」の欄に「横浜フリューゲルス」の名前を残したいという強い思いがあった。

 それにしても、GK川口(J3相模原)、MF小笠原(鹿島)、DF中沢(横浜)らかつての日本代表の主力の引退が相次いでいる。40代になった選手に1億円以上の年俸は払えない。楢崎は今季膝の故障が完治したにもかかわらず「ミーティングに出なくてもいい」とシーズン中に通告されていた。

 名古屋では17年途中まで守護神の座を守ったが、昨シーズンは風間八宏監督の構想から外れた。新加入のオーストラリア代表GKランゲラック選手が好守を連発したことも立場を苦しくした。一時は出身地の奈良県に近いJ2京都への移籍も取りざたされたこともある。

 キック力や体力の低下はあったが、堅実な捕球や判断力は健在で、チーム関係者は「まだまだできたと思う」。『主力外し→年俸の大減俸』で、「NO」を突きつければ引退しか道はない。

 それなりの「働き方改革」が認められて現役を続けているレジェンド選手もいるが、楢崎には認められなかった。(夕刊フジ編集委員・久保武司)

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