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【水沼貴史 オヤジのためのサッカー塾】ブレーメン・FW大迫勇也、「きっちり止める」狭いスペースで決める技術と自信

 アジア杯UAE大会の初戦(9日、トルクメニスタン戦)は冷や冷やでしたが、勝ち切れたということはポイチ(森保一監督)が“持っている”ということです、ハイ。

 さすが、“半端なさ”を見せつけてくれましたね。FW大迫勇也(28)=ブレーメン=の2ゴールは見事でした。特に1ゴール目です。後半11分、左サイドの大外でボールを受けた原口(ハノーバー)が2人の相手選手を引きつけ、中央ゴール前へ素晴らしいグラウンダーのボールを入れました。

 そこで大迫は右足のファーストタッチから、左足のインサイドでボールを引っかけて切り返し、相手DFを見事に外して右足でゴールに蹴り込みました。あの狭いスペースの中でしっかり決められるということは、“半端ない”技術の高さに本人も揺るぎない自信を持っている証。年々磨きがかかっています。いまや押しも押されもせぬ日本代表のエースストライカーになりました。

 しかし見逃さないでくださいね。大迫のすごさは『ボールをきちんと止める』ことにこそあるのです。サッカーはボールを動かしてナンボのスポーツですが、きちんと止めることができなければ、次のプレーにはいけません。

 大迫のテクニックのはじめの1歩は、常にきちんと正確にボールを止めていること。これはいくつになっても、サッカーをやるにあたって必ずできなきゃいけないことです。そして大迫には次の瞬間、慌てず、騒がず、ゴールを決められる技術と、それに裏打ちされた落ち着きがある。2大会ぶり5度目の優勝にこぎつけるには、大迫の獅子奮迅の働きが不可欠です。

 ■水沼貴史(みずぬま・たかし) サッカー解説者。1960年5月28日、埼玉県生まれ。FWとして日産の黄金時代を築く。日本代表として32試合に出場、7得点。95年横浜マリノスの前期優勝後に現役引退。2006年には横浜Fマリノスのコーチ、同監督も務めた。

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