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【西本忠成 トラとら虎】プロ21年目、球児クローザー復帰宣言の真意

 阪神投手陣のリーダー、藤川球児投手(38)がキャンプ地の沖縄・宜野座で自主トレに取り組んでいる。プロ21年目の今季は「クローザー挑戦」を明言。実現すれば7年ぶりの復帰になる。矢野監督は「チームを思ってのこと。みんな優勝したいから」とベテランのモチベーションを歓迎している。

 メジャーや独立リーグ(高知)を経て阪神に復帰したのは2016年。最初は先発に挑んだが失敗し、ここ2シーズンは主にセットアッパーが持ち場だった。今回の挑戦も単なるワガママではなく、背後にはチーム事情がある。

 「自分が抑えを務めることがチームのためと確信したのだと思う。徐々に本来の伸びのあるストレートが戻っているし、自信もあるから堂々と宣言した」と球団OBは見る。

 昨年のストッパーのドリスは32セーブをマークしたものの7敗を喫し、防御率2・85と安定しなかった。そのうえ体調不良で戦列を離脱するなど、今季に向け不安は隠せないことも、藤川のチーム愛をかき立てた。

 「正直セットアッパーは相当きつかった。セットアッパーで頼られるほどの体力を使うのであれば、(1イニング限定の)クローザーで投げていく方がパフォーマンスを見たときに安定してチームに貢献できる」とも藤川は自主トレ中に告白している。

 「JFK」の勝利の方程式で優勝してから13年の歳月が流れた。昨年は1軍に定着してから一度も経験したことがなかった屈辱の最下位。勝利に飢えているのは確かで、危険と隣り合わせの再挑戦はひとえにV奪回のためだ。(スポーツライター・西本忠成)

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