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【神谷光男 スポーツ随想】絶えない兄弟子の暴力… “番付別”の処分基準も問題 (1/2ページ)

 「鳴戸部屋で暴力」とのニュースに「えっ、あの稀勢の里のいる部屋で」と一瞬驚いた。いや待てよ、引退して荒磯親方になった稀勢の里は、入門時は鳴戸部屋だったが、いまは田子ノ浦部屋。では鳴戸親方とは誰? と思ったら、元人気大関の琴欧洲だった。

 部屋の20歳の三段目力士が昨年9月ごろから仕事の失敗の罰として、未成年の弟弟子に柔道の絞め技をかけ失神させるなど、暴力行為を繰り返していた。また、別の弟弟子に命じて失神させたこともあり、締め技をかける行為は1月まで約10回に及んだとか。日本相撲協会のコンプライアンス委員会が既に調査に乗り出しており、8日の臨時理事会で処分が決まるという。

 協会のホームページによると1月の初場所現在、鳴戸部屋の所属力士は三段目3人、序二段4人、序ノ口1人の計8人。問題の三段目力士は暫定措置として初場所を全休した。協会の星取表を見ると、三段目の3人のうち全休した力士は1人だけで加害者は容易に特定される。

 188センチ、188キロという巨漢で当然柔道は経験者だ。こんな兄弟子に本気で絞め技をかけられたら、失神させられても仕方ない。

 それにしてもよくもまあ、あきずに暴力が繰り返されるものだ。鳴戸部屋は部屋付きの親方はおらず師匠1人。四六時中、力士たちに目を行き届かせるのは無理で、師匠に代わってにらみをきかせる関取もいない。大広間での集団生活では起こるべくして起こったといえないか。

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