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欧州ビッグクラブを選ばなかった中島と選べなかった香川 日本代表“新旧10番”明暗 (1/3ページ)

 日本代表の“新旧10番”が図らずも同時に目指していた欧州ビッグクラブとは方向違いの移籍先で決着した。今が旬のMF中島翔哉(24)は、カタール1部リーグのアルドハイルに完全移籍。移籍金は3500万ユーロ(約43億7500万円)で、日本選手では史上最高額だ。対照的に、トルコ1部のベシクタシュに加入したMF香川真司(29)はデビュー戦で2得点の活躍を演じたが、実態は“クビ”に等しい移籍。代表復帰と10番奪回を目指し、苦難の戦いが続く。(夕刊フジ編集委員・久保武司)

 本来は欧州のビッグクラブへの移籍を画策していた中島が選んだのは、2022年W杯開催国であるカタールの強豪アルドハイルだった。とにかく条件は破格だ。

 43億円を超える移籍金は、2001年に中田英寿氏がローマからパルマ(ともにイタリア)に移籍した際の約32億円を上回り、香川が全盛期にドルトムントからマンチェスターユナイテッドに移籍した際の21億円の2倍以上。年俸も350万ユーロ(約4億4000万円)にはね上がった。

 日本サッカー協会幹部が「Jリーグに一銭も入らないのが残念」と嘆く。中島は17年8月、当初は18年6月30日までの期限付きでポルティモネンセに移籍したが、18年5月に完全移籍に切り替えた。この時点で保有権を手放したFC東京は、今回の大型契約の恩恵にあずかることはできない。

 そもそも、ポルティモネンセも中島を放出する意志はほとんどなかった。昨オフ、ポルトガルリーグのライバルであるポルトが移籍金800万ユーロ(約10億円)で中島の獲得をオファーしたが、これを断り、中島の移籍金を2000万ユーロ(約26億円)と設定。欧州ビッグクラブ以外への移籍は消えたとみられていた。

 ところが、資金力だけなら世界でも英プレミアリーグに次ぐカタール・リーグのアルドハイルが、ポルティモネンセ側の想定をはるかに超える金額で、フォリャ監督ら現場が残留を熱望していた中島をかっさらった。

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