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【江尻良文の快説・怪説】“パ高セ低”の一因は「DH制」にアリ 投手が打席に立たないメリット多く

 米メディアが「大リーグ機構(MLB)と選手会が、ナ・リーグにもDH導入を検討している」と報じている。

 MLBがルールを変更すると、翌年に日本も追随するというのが慣例化しているが、この際メジャーに先駆け、来季からでもセ・リーグにDH制を導入したらどうか。

 野手ではソフトバンク・柳田のフルスイングに代表される豪快な打撃が猛威を振るい、投手では楽天・田中、日本ハム・ダルビッシュ、二刀流の大谷らパの金看板が、メジャー球団から大金を積まれて移籍している。

 日本シリーズの結果をみれば、セ・パの実力格差は一目瞭然。セ球団が日本一になったのは2012年、今季復帰した原監督率いる巨人が栗山日本ハムを4勝2敗で下したのが最後だ。

 歴然たる「パ高セ低」の実力格差の一因はDH制の有無にある。打席に立たないパの投手は報復を恐れることなく、相手打者に対し思い切った内角攻めをする。しかも、相手打線にも投手がいないから、常に全力投球が必要で息抜きできずにスタミナもつく。

 さらに、セのように好機で投手に打席が回り代打を送られることもないので、長いイニングを投げられる。そんなパワフルな投手を相手にすれば、打者のレベルも上がるのは自明の理だ。

 「投手が打席に立たないDH制は邪道。9人野球が王道」というセ側のかつての主張は、もはや過去の遺物。「メジャーでも伝統のあるナ・リーグはDHを採用していない」という言い訳も風前のともしび。いまセが導入すれば、少しは見直されるというものだろう。(江尻良文)

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