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【福島良一 メジャーの旅】ハーパー、マチャド…売れないFAの目玉 思い出す史上最悪のオーナーらによる密約事件 (1/2ページ)

 いよいよ、大リーグもキャンプイン。といっても、昨年に引き続きFA市場が停滞し、球界を代表する有力選手多数の所属先が決まっていない。今年もスターの姿なき球春到来という、異常事態を迎えている。

 FA市場最大の目玉で超大型契約が予想されるブライス・ハーパー外野手(26)=ナショナルズからFA=、マニー・マチャド内野手(26)=ドジャースからFA=ら100人以上もの選手が未契約。かつて、オーナーたちが密約を交わした時代を思い出す。

 1985年、ホワイトソックスの名捕手カールトン・フィスクがFA権を行使した。しかし、のちに殿堂入りする強打の捕手に、奇妙なことにわずか1球団からしか声が掛からず、結局ホ軍と再契約を交わすしかなかった。

 87年にはエクスポズのアンドレ・ドーソン外野手がFA権取得も、どこからもオファーなし。80年代の最多勝投手、タイガースのジャック・モリスもFAを申請したが、やはり全く興味を示されず、古巣タ軍と再契約せざるを得なかった。

 85年にオーナーたちは観客動員数の低下などで追い詰められ、FA選手にオファーしないよう密約を交わした。ア、ナ両リーグ会長、当時26球団の全オーナーとGMら幹部が共謀し契約違反をしていたのだ。それが3年以上も続いた。

 88年、選手会はこの件を調停委員会に託し、球団側の有罪が明らかになった。オーナーたちは選手に密約の賠償金として総額2億8000万ドルの支払いを命じられ、球界を揺るがす事件にようやく終止符が打たれた。

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