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【神谷光男 スポーツ随想】全柔連、女子選手にまで「ゴジラジャパン」はないでしょ… (2/2ページ)

 全柔連では以前から国内外の選手の試合映像を分析するシステムを「Gold Judo Ippon Revolution Accordance」(金、柔道、一本、革命、調和)の頭文字から「ゴジラ」と呼んでいた。

 ゴジラの商標をもつ東宝がそのことを知り、昨夏コラボを提案し実現したという。19日の発表会見では、男子代表の井上康生監督が着ぐるみのゴジラと組み合って写真に収まるなどPRに努めた。

 女子代表の増地克之監督も出席。「初めは女子には不相応かと思ったが、選手もゴジラの強さを崇拝していた」と、あまり気乗りしないようなコメントだ。

 愛称を決めた先日の全柔連理事会でも「ゴジラは礼儀正しいのか?」「破壊し尽くすゴジラのイメージは、柔道が目指すものと違う」などと異論が続出したという。

 「マーケットリサーチを行い、影響を見極めてからにしては」との正論も出て異例の採決にもつれ込み、22人の理事のうち反対が8人いたという。2人いる女性理事が反対だったというのも当然かもしれない。

 12年ロンドン五輪女子57キロ級金メダルの松本薫は野性味あふれる攻撃から「野獣」と呼ばれた。怪獣とまではいかないが、松本にあやかって「野獣ジャパン」の方がまだいい。そもそも、柔道に愛称などいらない。そんなにつけたいのなら、シンプルに「黒帯ジャパン」でどうだ。(作家・神谷光男)

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