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【小林至教授のスポーツ経営学講義】「令和プロ野球」成長のカギは外国資本!? 「平成」の転機となった野茂さんのMLB挑戦 (2/2ページ)

 これは、ホークスを皮切りに、大都市圏を脱して地方都市に移転した各球団が、それぞれの地域に根差し、ライブ・エンタメとして新境地を切り開いたからである。このことは、いまだに一極集中が止まらない日本における、地域分散の数少ない成功例であり、かつ強力な資本がその経済力をもって地域の小さな経済圏を従えるか、駆逐するかのどちらかになりがちなグローバル経済のもとで、そのセオリーに与さない事例として興味深い。

 もっとも、だから令和のプロ野球も天下泰平とはいえないだろう。人口減と高齢化は進行し、その影響は地方でより顕著である。景気も後退局面に入る。そんな日本の経済を下支えするのは、今が既にそうであるように、外国からのヒト・モノ・カネである。

 プロ野球は、これまで外国からは、選手を人数制限付きで受け入れていることを除けば、市場も資本も国内限定である。早晩やってくる次の踊り場では、ここが問われることになるだろう。つまり、令和のプロ野球は、経営権を認めることも含めて、外国資本とどう向き合うか。そこに成長機会も潜在している。

 ■小林至(こばやし・いたる) 江戸川大学教授、博士(スポーツ科学)。1968年1月30日生まれ。東大から1991年ドラフト8位で千葉ロッテに指名され、史上3人目の東大卒プロ野球選手となる。退団後に7年間アメリカに在住し、その間、コロンビア大学で経営学修士号(MBA)を取得。2002年から江戸川大学助教授。05年から14年までソフトバンク球団取締役を兼任。

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