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阪神で10年、日本に“馴染みまくった男”メッセンジャー 「トウフ」「ダンゴムシ」に興味

 「声援も届き、気持ちも高ぶって満足いく投球ができました」

 阪神のランディ・メッセンジャー投手(38)が29日の中日戦(甲子園)で引退試合に臨み、オール直球勝負で締めくくった。

 先発して初回、先頭の大島を140キロ台の速球で空振り三振に仕留めると、矢野監督がマウンドに出向いて労をねぎらった。花束贈呈は同い年の鳥谷が買って出て、「本当にいろんな苦楽をともにした仲間。最高の瞬間だった」。今季限りで阪神退団が決まっているベテランと2度、熱いハグで別れを惜しんだ。

 チームは今季最多タイの5連勝で勝率5割復帰。3位広島と並びクライマックスシリーズ逆転進出へマジック「1」。試合後、満員の虎党の前で「皆さんの情熱は本当に素晴らしかった。プロ21年のうち、日本での10年間、一生忘れることはありません」とスピーチし、最後はナインから7度胴上げされた。

 助っ人の引退会見、セレモニーは異例。普段は試合後に限定販売される缶バッジも試合前から販売された。球団の営業担当者は「鳥谷選手が過去最高の売り上げでしたが、間違いなく今日、抜き去りますね!」。

 メッセンジャーがここまで受け入れられた理由は順応力にある。チーム関係者は「子供たちから“トウフ”という言葉を覚え、『子供たちがハマっている“ダンゴムシ”って、英語ではどう言うの?』と質問してきたことがある。何にでも興味を持ち、覚えようとした」と振り返る。

 この日の会見でも好きな日本語として、山口元投手コーチと練習で言い合った「時間潰し!」を挙げるなど、ちゃめっ気たっぷりな青い目のサムライ。いつまでも虎党の胸の中に生き続ける。(山戸英州)

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