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24大会ぶり日本一! サッカー王国の“異端児”静岡学園、進学校化で危機も貫いた「孤高と伝統」 (1/2ページ)

 サッカーの第98回全国高校選手権は13日、さいたま市の埼玉スタジアムで決勝が行われ、静岡学園が前回覇者の青森山田に3-2で逆転勝ち。日本一のサッカーどころに24大会ぶりの栄冠をもたらしたのは、サッカー王国の“異端児”だった。

 王国・静岡にあって、「静学」は長く傍流の不遇をかこってきた。井田勝通前監督が地元の銀行を退職し、当時は異例だった「プロコーチ」として赴任したのが1972年春。77年大会で決勝まで勝ち進んだが、ブラジルにヒントを得たボールを大切にする攻め急がないスタイルが、全国の高名な指導者たちからは「時代遅れ」と排斥された。

 スピードのある選手を前線に配し、一直線のボールからスペースに侵入する欧州スタイルが当時の先端。県内でも“異端”となり有力選手の供給を絶たれた静学は、80年代には一度も選手権に出場できなかった。

 Jリーグが開幕し、サッカーの潮流が変わった90年代に入ると、静学のスタイルが見直される。93年に13年ぶりに選手権に帰ってくると、96年には鹿児島実業との両校優勝。これで復権かと思いきや、2000年代には再び危機を迎える。

 “敵”は進学校化を目指す学校側の方針だった。かつて入学の難易度は低かったが、今や県内私立でもトップレベルの難関校に。部関係者が「20年前のレギュラーは誰も入学できない」「獲りたい子ほど落ちる」とこぼす状態だ。

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