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【実況・小野塚康之 時代を越える名調子】苦難を乗り越えた東海大相模の繋がりと凌ぐ力 (1/2ページ)

 “帰って来た真剣勝負の甲子園”93回センバツ決勝は名勝負だった。ネット裏から見つめていて、9回のサヨナラに至るまで気が抜けるシーンは1つもなかった。

 準優勝の明豊は相当強かった。攻撃では選球眼の良い積極打法でセンター返し。バントも上手いし、盗塁やバスターなどの仕掛けも多彩。縦横無尽に攻め立てる。守りも失策ゼロ、先発左腕の太田虎次郎はテンポよくストライク先行、相手をよく研究していて要所は攻めて来る。

 試合の流れからすると東海大相模は押され放しだった。中盤まで毎回のように複数のランナーを背負いギリギリで堰き止める。決壊しないこの“凌ぐ力”は鉄壁の守備から生まれている。優勝の原動力だ。内野手は打球に対して一歩目が速く、勢いに負けずいい形で捕球する。だから送球に乱れもない。外野手もスタートが良く、正確なスローイングを誇る。

 印象的だったのは1対2で迎えた5回表の2死一、二塁。レフトがショートに近いくらいの前進守備を取った。投手は低めに投げ切り、ゴロのヒットなら生還は許さないという超攻撃的なシフトだった。中盤から勝負を賭けられる信頼感があることがうかがえた(この場面はライトフライで切り抜けた)。

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