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【定年後 難民にならない生き方】最後までどう生き抜くか 死より生存リスクのケアを家族で話し合う「人生会議」 (1/2ページ)

 厚生労働省が提唱する「人生会議」。もしものときのために、望む医療やケアについて前もって考え、家族や医療・ケアチームと繰り返し話し合い、共有する取り組みを指す。新型コロナウイルスの感染拡大で、はからずもその重要性が広く実感されることになった。ある日突然やってくるかもしれない、人生最後の日にどう備えればいいのか。公的介護保険外サービスの訪問看護として終末期の人々に寄り添ってきた「かなえるナース」代表の前田和哉氏に聞いた。

 「終活というと、とかく暗いイメージがあり、『死に支度なんて縁起でもない』と思われる方も少なくありません。しかし、終活は『生き抜くため』の準備です。最後までどのように生き抜くかを考えるための機会だと考えていただければと思います」

 突然の事故にあった、風呂場で急に倒れたなど“万が一”が起きたとき、何が起きるのか。前田氏は次のように解説する。

 「本人の意思を確認できないまま、医療・延命に関する決定を迫られ、家族は困り果てるということが多々あります。時にはご自身が本来は望まなかったはずの状態で命が助かってしまうこともあります。今や、死亡リスクよりも生存リスクをケアすべき時代だとも言えるのです」

 これまでの終活は、エンディングノートなどに代表されるように、ひとりで考えて記録を残すというスタイルが主流だった。しかし、人生会議は「みんなで話し合って考える」という違いがある。なぜこのような変化が生じているのか。その背景には、従来のやり方に問題があったためだと、前田氏は指摘する。

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