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【田村秀男 お金は知っている】コロナで家計消費は減少も…消費税収は“大幅増” 「一将(財務省)成りて万骨(国民)枯る」か (1/2ページ)

 とうとう4度目の緊急事態宣言だが、テレワークが際限なく続くな、という感慨しか浮かばない。それでも新型コロナウイルス前に比べて、当方の行動パターンが変わった点は何かといえば、散歩を兼ねて、家内のショッピングに付き合う回数が増えたことだ。

 男物売り場でポロシャツを手に取ると、家内は「いいじゃないの」とのたまうが、傷むのは、無情にも当方の稼ぎ額減少にスライドする毎月の小遣いだ。そこで「武士は食わねど」とは野暮、経済記者らしい応答をひねり出す。「いや、いいよ。こんなシャツで消費税10%分負担ならスイカひと玉でも買ったほうがいい」

 すると、「あなたは何にも知らないのね。それで買えるのは8分の1カットくらいよ」。4分の1カットのスイカは見たことがあるが、さらにその半分か。いやはや、情けない、いじましい限りである。

 そう、景気が悪くなったのを、コロナ禍ばかりのせいにするメディアの論調にだまされては行けない。

 確かにコロナで人の足が押さえられ、買い物や飲み食い、旅行・宿泊数が減っているのは間違いないが、人々の消費意欲に重くのしかかっているのは2014年4月、さらに19年10月からの消費税増税であり、消費税率10%(食料品などは8%)であることを、見過ごすわけにはいかない。

 家計全体の所得に反映する国内総生産(GDP)は20年度、コロナ前の19年度に比べて20・1兆円減ったが、家計が保有する現預金はこの間76・3兆円も増えた。富裕層がますますフトコロを膨らませている一方で、一般庶民も先行きの不安を感じて、節約してお金を使おうとしないのだ。正味の家計消費は20・5兆円もの減で、GDP減少の大半は家計消費の萎縮による。

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