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【新・兜町INSIDE】「東芝半導体」上場で強弱対立 公開価格超えで巨額再投資も

 東芝の半導体部門を分離したキオクシアホールディングス(旧東芝メモリーホールディングス)が上場準備を進めている。時価総額3兆円の下馬評もある超大型案件だけに、東京市場全体に少なからぬ影響を与えそうだ。

 7月中に東証の承認を得て、9月に東証1部銘柄の仲間入りを果たすのが新規上場の最速シナリオ。半導体不足は自動車生産を停滞させるほど深刻化しており、上場のタイミングは申し分ない。

 市場関係者が恐れるのは巨額の資金吸収。キオクシア株の購入資金を確保するために他の電子部品株に換金売りが出るのは必至だ。「半導体などハイテクセクターは日経平均の構成比が最も大きく、キオクシアの人気が過熱するほど日経平均の売り圧力が強まりそうです」(インターネット証券のアナリスト)。

 しかし、悪材料ばかりではない。「キオクシアの初値が公開価格を超えれば、利益確定売りでもうけた投資家が大挙して他の株や投信に再投資します」(大手証券の営業担当者)。キオクシアは毒にも薬にもなりそうだ。

【2021年7月9日発行紙面から】

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