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【スマートライフ×リアルライフ】猛暑と在宅で増える光熱費 多分野の知恵集め、積極策を

 パナソニックが「コロナ禍の光熱費変動に関する実態調査」を実施、新型コロナウイルス感染症拡大防止に伴い昨年夏のエアコン稼働時間が前年比プラス1・2時間になったことを公表した。今夏は昨夏よりも猛暑で、かつ暑い期間が長くなることが予測されているため、エアコン稼働時間はますます増えると予想される。そこで心配になるのが光熱費の増加だ。

 同調査によれば、コロナ禍で光熱費が増えたという人は4割以上いて、そのうち7割以上の人がエアコンの使用が増えたと回答している。同社の独自データによれば、エアコンの24時間連続稼働運転回数は123%増加したという。

 エアコンの使用について同社は、フィルターにホコリがたくさんたまった状態での運転はモーターやコンプレッサーへの負荷が高まるので、1日のうち数時間はエアコンを休ませて自動クリーニングを行わせるのがおすすめとしている。また、部屋の中に直射日光が入らないようにすることや、室外機の周りに物を置いたり囲ったりしないこと、古いエアコンを使い続けないで買い替えるといった節約術も提案している。掃除をするだけで年間1万円以上の節約につながることもあるというから驚く。

 ところで、エアコンはこまめに止めるよりも「つけっぱなし運転」の方がトクだと言われている。エアコンを切って室内の温度が高くなってしまうと、それを冷やすために再び多くのパワーを必要とするためだ。だが、いったん冷えた室内なら、つけっぱなしでも少ない消費電力で快適さがキープされるから、そちらの方がトクだという論理だ。

 ところが、パナソニックが独自のアルゴリズムでシミュレーションしたところ、同じ外出時間でも外気温条件によっては必ずしもつけっぱなしがトクにはならないことが判明したらしい。

 同社によれば、外気温が35度以上の猛暑日のような場合は室温が上昇しやすいため、つけっぱなし運転がトクだが、30度程度までなら室温がそこまで上がらないため、こまめに消す方が電気代の節約につながるという。

 今夏も広範囲で猛暑が予想されているが、光熱費がかさむのを気にして節約し、体調を崩してしまっては元も子もない。ただ、外出時の気温が35度以上になるかどうかなど、いろいろと疑問もわき、エアコンをつけっぱなしにする判断に困るかもしれない。そこで最新のエアコンはAI(人工知能)がその疑問に応える機能も備えているそうだ。

 ポストコロナの時代には、働く場所のハイブリッド化が進み、在宅勤務などで自宅にいる時間はずっと多くなるだろう。この対応には家電業界だけでなく住宅設備や不動産業界など、さまざまな分野の英知を集める必要がある。

 コロナワクチンの接種ですら右往左往している日本のデジタル化の遅れを見ていると、この先が不安になったりもするが、ここはひとつ一消費者として積極的に新しい当たり前を模索していくことが必要だ。 (山田祥平)

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