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【新・兜町INSIDE】日銀温暖化対策の「これじゃない」感…

 日銀は7月15、16日の金融政策決定会合で、金融機関の気候変動対応融資を後押しする新制度の素案を公表した。温暖化対策は欧米が先行しており、英国の中央銀行に相当するイングランド銀行は政策目的に温室効果ガスの排出量実質ゼロ化を付け加えたほど。しかし、日銀の新制度の実効性を金融機関は懐疑的に見ているようだ。

 素案では、企業などが温暖化対策の資金を調達する「グリーンボンド」「グリーンローン」を引き受けた金融機関に日銀がゼロ%で融資する。銀行に代わって日銀が融資のタネ銭を用意する形だが、貸し倒れリスクを金融機関が負うことには変わりない。

 首都圏の地方銀行マンの言うには「融資したくても銀行にお金がなかったのはバブル期の話。融資に回すタネ銭を確保するため預金集めに必死だった時代です」。

 ところが今はどの金融機関も安全で適正な利子の取れる融資先は慢性的に足りない状態。「下手にリスクを取って融資して不良債権を増やしたら元も子もありません」と先の銀行マン氏。融資先企業の業績回復が先決ということらしい。

 【2021年7月19日発行紙面から】

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