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EUが2035年に全面禁止検討 エンジンは本当に消滅するのか (1/7ページ)

 7月中旬、EUの欧州委員会は2035年にEU圏内でのエンジン車販売を禁止する方針を打ち出した。これはバッテリーの電力で走れるプラグインハイブリッドは除外される可能性はあるものの、マイルドハイブリッドやフルハイブリッドも禁止される見込みだ。つまり、現時点ではバッテリーEVとFCVしか認められない、という方向で検討されている。

 これが可決されれば自動車メーカー、特に日本の自動車メーカーにとって、非常に厳しい対応を迫られることは明白だ。

 EV推進派の論理は、「クルマは電力を使うモデルに集中させて、後は電力をどう供給するかに専念すれば、環境対策は効率的に進む」というシンプルなものだ。中国はEVを主流にすることで日系メーカーの優位性を崩し、さらには輸出によって国際自動車市場でのシェアを獲得しようと目論んでいるから、欧州の電動化政策の強化は歓迎していることだろう。

 そう、EUがその圏内において課する規制は、必ずしも自らの圏内経済保護とは限らない。EUには圏内の自動車メーカーにも厳しい規制を強いる厳格さがある。そして欧州自動車メーカーの中には、今回の規制強化を喜んでいないところもある。

 それだけにEUは一枚岩ではないことを念頭に置いておくべきだろう。このまま法案がすんなり通るとは限らない。環境対策に頑なな強硬派もいれば、コストや地域の環境に応じて柔軟に導入すべきと考える現実派、気候変動は別の原因だと主張する懐疑派も存在する。これから数年は、どのような議論を経て最終的な目標設定や罰則が設けられるか、注目されるものとなりそうだ。

ITmedia ビジネスオンライン

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