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【経済快説】「菅首相退陣」と「ワクチン」が株式市場に効き目 一律の禁酒も改める余裕出てきた (1/2ページ)

 9月4日に菅義偉首相が自民党総裁選に不出馬の意向を発表して以降、大きく変化したものが2つある。先週末には日経平均の終値で3万円を超えた株価の急上昇と、東京都の新規感染者数で見て顕著に減り始めた新型コロナの感染者数だ。共に菅首相が毎日大いに気に懸けていたはずの数字なので、不出馬発表を待っていたかのようにこれらが顕著に改善したのは皮肉なことだ。

 株価の急上昇は、一部菅首相の不出馬に関係する。現在、日本の株価に大きく影響を与えているのは外国人投資家だが、彼らは投資対象国の政治情勢をよく見ている。菅首相で次の総選挙に臨んだ場合、自民党の単独過半数割れはもちろん、自民党と公明党を合わせた連立与党の各党議席数でも過半数割れするのではないかといった予測が複数飛び交っていた。

 外国人投資家は日本の政治の不安定化を懸念して、日本株に対してネガティブな見方を持っていたが、菅首相交代により与党の選挙情勢が改善しそうなことに加えて、新しい首相が新味のある経済対策を打ち出す可能性が現実味を帯びてきたことで、「日本株は買い」と判断を転換した。

 不出馬表明前の菅首相が「俺はそんなに人気がないのか」とつぶやいたとさる新聞が報じたが、株式市場では確かに不人気だったのだ。

 加えて、日本株を巡る状況の改善もある。飲食、旅行関連などのコロナ関連業種の業況は相変わらず壊滅的だが、国際的に競争力を持つ製造業の企業などを中心に、日本の企業業績は大きく改善している。また、デルタ株が猛威をふるって感染者が急拡大した新型コロナの状況も、新規の感染者数にピークアウトの傾向が見えてきたことに加えて、ワクチン接種が進み、特に高齢者の状況が改善したことで、重症化する患者の割合が減ってきた。

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