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【新・兜町INSIDE】中国不動産ショック来襲か 都心部の優良物件放出に期待

 不動産販売で中国最大を誇った恒大集団が9月20日にも経営破綻する可能性が出てきた。2兆元(約34兆円)の負債を抱え、資金繰りに窮しているためだ。

 米格付け機関のS&Pが15日付で、恒大集団は「流動性(現金)が枯渇しつつある」などとして、債務不履行のリスクを警告する「CC」に格下げ。株式市場では2008年秋に倒産した米リーマン・ブラザーズ以来の大混乱が懸念されている。

 ただ、中国の場合は良くも悪くも国家が企業をがっちりと統制している。恒大集団についても、政府による超法規的な救済や金融当局主導の整然とした債務処理が行われる公算が大きく、世界景気の腰折れを招くリスクは低そうだ。

 注目は恒大の保有物件。東京都心部は五輪前からの地価高騰で、国内外の不動産投資ファンドが優良物件を奪い合う状態が続いている。このため、恒大の保有物件が放出されれば、争奪戦は必至だ。ファンド関係者は「デフレ期の日本でやりたい放題だった中国マネーから優良物件を取り戻すチャンス」と息巻いている。

【2021年9月17日発行紙面から】

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