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【夕刊フジ×キイストン 飲食業新時代への挑戦】老舗ブランドを守りつつ新事業で攻める 創業者の思い受け継いだ3代目の挑戦 「日本橋せいとう」 (1/2ページ)

 1947年に創業。長きにわたり、その洋食が愛され続ける「日本橋せいとう」(東京都中野区、城麻里奈社長、http://www.seitow-aoshima.co.jp/)。

 創業者である城慶次さんは、終戦の混乱の中、満州より引き揚げる際に「生きて日本に帰ったら日本橋のたもとで会おう」と部下や家族と約束した。満州国の功労者だった城さんは戦犯扱いをされ米軍により拘束。先に帰還した家族が、中国・青島からの帰還者がすぐ分かるよう、約束通り日本橋に「青島帰還者救護所」を開設。3坪ほどの掘っ立て小屋が、「青島」を日本語読みにした「せいとう」の始まりである。

 城さんが1年遅れて奇跡的に帰還すると、救護所から雑貨を扱う「青島商店」となり、当時貴重品だったコーヒーの取り扱いを開始。焼け野原の東京で「コーヒーの優しい香りで人々を笑顔にしたい」と喫茶店を始めた。

 その後、有名レストランのシェフとの縁があり、シチューやハンバーグが人気の洋食店へと変遷し、現在は熟成肉とシチリアワインにこだわる店として営業している。

 創業者の孫にあたる城麻里奈さんが3代目を継いだのは2019年。2代目である父の他界がきっかけだった。物心ついた頃から「お運び」として店を手伝い、大学卒業後には石川県の旅館、和倉温泉加賀屋で修業。加賀屋の中でも最高級の「浜離宮」でおもてなしを学んだ。

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