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【エネルギー危機】「脱炭素」で日本は中国の属国へ “グリーンテクノロジー”の危険な鉱物資源依存、新疆ウイグル自治区のジェノサイドに加担も (3/3ページ)

 中国依存は人権問題も内包する。世界の太陽光発電の8割は中国製であり、半分は新疆ウイグル自治区で生産されていて、強制労働に関与しているとされる。残念ながら、太陽光発電の現状は、「屋根の上のジェノサイド(民族大量虐殺)」と呼ぶべきおぞましい状況にある。

 「風力発電」「EV」「AI・IoT」による省エネなどの「グリーン」テクノロジーも、中国に大きく依存している。特に、モーター用の磁石に使われるネオジムなどのレアアースは、モンゴル語の使用禁止やその抗議活動への弾圧などの文化的ジェノサイドが起きている内モンゴル自治区が主要な生産地になっている。

 いま日本をエネルギー価格高騰が襲っているが、「脱炭素」を性急に進めれば、もっと深刻な危機が訪れる。環境に良いつもりが人権抑圧への加担になりかねない。中国は鉱物資源依存を利用して、日本を属国化するかもしれない。

 ■杉山大志(すぎやま・たいし) キヤノングローバル戦略研究所研究主幹。1969年、北海道生まれ。東京大学理学部物理学科卒、同大学院物理工学修士。電力中央研究所、国際応用システム解析研究所などを経て現職。IPCC(気候変動に関する政府間パネル)、産業構造審議会、省エネルギー基準部会、NEDO技術委員等のメンバーを務める。産経新聞「正論」欄執筆メンバー。著書に『「脱炭素」は嘘だらけ』(産経新聞出版)、『地球温暖化のファクトフルネス』(アマゾン)など。

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