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【ぴいぷる】女優、作家、監督・高橋洋子 「人生、寄り道したほうが面白いじゃない」 公開中映画『キッド哀ラック』完成記念「高橋洋子映画祭」開催中 (2/3ページ)

 「グラマー(文法)の授業がつまんなくてね。映画を見ているほうがよっぽど勉強になるもの。『卒業』とか『明日に向って撃て!』とか、いわゆるアメリカン・ニューシネマが好きだったの」

 文学座を受けたのは、演劇部の同級生に誘われたから。そのときはほとんど思いつきだったようだが、なるべくしてなったのかもしれない。

 「ノンコ(同級生)が受けるっていうから、じゃあ私も、という感じだったの。文学座を受けるのにどういう試験があるかも知らずによ。でもノンコは大学に受かったから、や~めたって。で、私は大学は全部落ちて、受かったのは文学座だけ。人生、何があるか分からないものね」

 それでも女優業は順調だった。映画『旅の重さ』(斎藤耕一監督)のヒロインでデビュー。NHK連続テレビ小説『北の家族』ヒロインにも。映画やドラマに引っ張りだこの人気女優となっていく。そんな中、81年、筆を取った小説『雨が好き』で中央公論新人賞を受賞する。

 「出版社からの依頼もあったんだけど、私ね、ひとつのことをやっているとだんだんと心の中の熱量が高まってくるの。時にそれを吐き出したくなるのよね」

 実は、それ以上に心の熱を吐き出したくなる出来事があったのだ。

 「そのころ、知り合いのライターの手伝いで週刊誌の記事とか書いていたの。あるとき私の文章を読んで、ライター仲間がゲラゲラ笑ったのよ。下手くそだったんでしょ。それが悔しくてね、絶対に賞を取って見返してやると思ったのよ」

 当のライター氏、彼女が賞を取ったと紹介するワイドショーをそば屋で見ていたらしく、箸を持つ手が止まったとか。

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