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アフガン脱出問題を映画で考える カンボジアのプノンペン陥落『キリング・フィールド』 イランで起きたアメリカ大使館占拠事件『アルゴ』 (1/2ページ)

 8月15日、イスラム原理主義勢力タリバンによる首都カブール制圧後、わが国で「邦人救出作戦」をめぐり議論が起きた。というのも当初、日本の現地職員約500人が、アフガニスタンに取り残されるという事態が起きたからだ。ここではわが国の救出作戦の是非はひとまずおいて、紛争地に取り残された非戦闘員のサバイバル劇を扱った2本の映画を紹介し、同問題を考えてみたい。

 まず1975年4月、カンボジアのプノンペン陥落を背景とした『キリング・フィールド』(84年)=写真(左)。アメリカがベトナムから撤退する直前、カンボジアの共産軍(クメール・ルージュ)が首都プノンペンを制圧するが、その時から毛沢東主義の影響を受けたカンボジア共産党=ポルポト派の大虐殺が始まったのは周知の歴史的事実。

 虐殺の指導者たちは、すでに国連が設置した特別法廷で裁かれている。本作はニューヨーク・タイムズ紙に協力した現地の記者が、ポルポト派の殺戮(さつりく)を逃れ、いかにしてカンボジアから脱出したかをリアルな描写で見せるが、物語は残された現地記者の脱出劇を中心に、雇主であるタイムズ紙記者の苦悩をも映像化した。

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