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北朝鮮の闇ネットワーク 武器売買の実態に迫る スリリング過ぎるドキュメンタリー映画「ザ・モール」 (1/2ページ)

 半島から日本近海に向けてたびたび発射されるミサイル。射程距離1350キロのスカッドミサイルが5基で約500万ドル(約5億円)という。そんなプライスリストが公開中の映画『ザ・モール』で暴かれている。あまりにもスリリング過ぎるドキュメンタリー。もっとバズってもいい作品である。

 カメラが迫るのは北朝鮮の武器売買に絡む闇のネットワークの実態だ。タイトルは「スパイ」という意味だが、プロの諜報部員ではなく、一般人がスパイとして切り込んでいくのだ。武器は隠しカメラと盗聴用マイク。スパイの正体は、デンマークのコペンハーゲン郊外に家族と暮らす元料理人のウルリク・ラーセン。プロフェッショナルなトレーニングを受けたこともない一般人だ。

 2011年、地元にある北朝鮮友好協会に入会することから始まる。北朝鮮の魅力を世界に広めようという組織で、ウルリクによれば「気のめいるような人々の集まり」。組織に貢献し、ポジションを上げていく。北欧4カ国を束ねるトップになり、スピード出世で周囲の信頼を得ていく。さらにKFA(朝鮮親善協会)の会長である謎めいたスペイン人に知己を得て、闇へと一歩近づいていく。

 映画は元フランス軍外国人部隊のジムに投資家を演じさせ、北朝鮮側の闇のビジネスを進める。その過程は、ジムのPRビデオを撮るためというオフィシャルな撮影に加え隠しカメラが記録する。

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