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安定の黒字経営で地域を支える岐阜競輪場 GII「第37回共同通信社杯」17日~20日開催

 競輪のGII「第37回共同通信社杯」が17日から20日までの4日間、岐阜競輪場(岐阜県岐阜市)で開催される。2011年のGIオールスター競輪以来、10年ぶりのビッグレースを前に主催者である、岐阜市行政部次長兼競輪事業課長の前田仁岐阜競輪開催執務委員長に大会への思い、今後の岐阜競輪場の展開について話を聞いた。

 

 岐阜競輪は1949年の開場以来、黒字経営を続けている。一般会計への繰り出し金は約460億円。近年は教育関連、ごみ処理などに使われており「黒字経営と一般会計への繰り出しがあることで市民から理解を得られている」と前田課長は胸を張る。

 競輪場内にある「地域交流センター」は、2010年に建てられた地域活性化拠点。ホール、会議室、和室などを備え、競輪の非開催時は市民に開放され、ダンス、武道、スポーツの発表会などで広く利用されている。競輪場内の建物だが外から入れる構造で稼働率は、ほぼ100%を誇る。「市街地にある競輪場だからこそ市民の理解、協力で成り立っている。大切な競輪場です」と前田課長は語る。

 現在、改修に向けて実施計画を行っており、1階部分に検車場があるバックスタンド(1973年建設)を新たな管理棟として建設する予定だ。「とにかく岐阜は暑い。検車場もすごく暑いです。新しく快適な施設にし、選手にはいい体調でレースに臨んでもらうのも施行者としての務め」。今後はガールズ選手専用エリアの併設も考えているという。

 現在は夜間照明がないため、ナイター、ミッドナイト開催は実施していないが「黒字経営を続けるには競輪場としてのいろいろなツールを持つことも重要で投資は必要です」と夜間照明導入にも前向きで現在、輪界のドル箱であるミッドナイト競輪も視野に入れている。

 選手育成にも力を入れている。「岐阜バンクで練習している朝日大学、岐南工高、岐阜第一高などの自転車競技部が強い。卒業した後、プロを目指す学生を選手会が指導している。エコシステムができている」。岐阜競輪場は公営競技の場だけではなく、青少年がプロスポーツ選手を目指す運動競技場でもあり、「地域交流センター」があることで文化、スポーツなど地元の憩いの場として、岐阜市民にとって必要とされる施設として成長している。

 今大会は抽選で限定人数の観客を入れての開催予定だったが、今月6日、無観客で実施することを決断した。「10年間、待っていただいたお客さまには申し訳ない気持ちでいっぱいですが無観客ならではの選手の声、自転車とバンクの摩擦音など臨場感をCS、ネット中継でお届けしたい」と前田課長は全国の競輪ファンにアピールした。

 CS中継には東京五輪に出場した橋本英也=岐阜・113期=ら地元の選手がゲストとして登場する。ネット配信はファンのニーズに合うように数種類が用意されている。電話、ネット投票では「共同通信社杯ハッピーキャンペーン」と銘打ってキャッシュバックキャンペーンも行われる。

 前田課長の注目選手は地元の山口拳矢=岐阜・117期、山田諒=岐阜・113期。「地元岐阜からは5人が出場します。共同通信社杯は若手の登竜門といわれているので山口、山田の若手の活躍を期待しています」