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【ドクター和のニッポン臨終図巻】落語家・林家こん平さん 夢と笑いが最高の治療法 多発性硬化症で長年闘病 (1/2ページ)

 この連載で桂歌丸さんについて書いたのは2018年夏のこと。長年にわたり国民に笑いを届けてくれた、『笑点』メンバーがまた一人、旅立ちました。

 「1、2、3、チャラーン。こん平でーす!」の明るい挨拶で人気だった落語家の林家こん平さんが、昨年12月17日に都内の自宅で亡くなりました。享年77。死因は、誤嚥性肺炎との発表ですが、こん平さんは長年、多発性硬化症という難病と闘っておられました。

 多発性硬化症とは、免疫細胞が中枢神経や視神経に炎症を起こす「自己免疫疾患」です。自己免疫疾患とは、何らかの理由により、本来、自分の身体を守るはずの免疫系に異常が起きて自分自身の正常な細胞や組織をなぜか「敵」と認識し攻撃してしまう病気。関節リウマチ、橋本病、バセドウ病、クローン病、1型糖尿病、円形脱毛症、安倍前首相が患われた潰瘍性大腸炎など、免疫異常から起こる病気は、実にたくさんあります。

 多発性硬化症は、脳や脊髄の複数に免疫異常が起こること(だから多発性といいます)が特徴で、場所により症状も全く違ってきます。しかも、治ったと思えばまた悪化し再発を繰り返す悩ましい病気です。比較的よく見られる症状としては、痛みや痺れなどの感覚障害、歩行困難などの運動障害、視力低下や視覚障害、認知症やうつ状態などもあります。

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