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【ドクター和のニッポン臨終図巻】歌舞伎俳優・片岡秀太郎さん 最期まで自宅で療養、良い在宅医との出会いで穏やかに (1/2ページ)

 大阪松竹座は、1923(大正12)年に関西で初の洋式劇場として産声を上げました。

 あれは僕が小学生に入る前だから60年近くも前のことでしょうか…父親に連れられて、初めてその建物を見たときは、「西欧のお城みたいやなあ!」と感動したのを覚えています。その後、94(平成6)年までは、洋画封切館として人々から愛され、97(平成9)年には、その外観を残しつつ実演の劇場として生まれ変わりました。

 この場所を拠点に、上方歌舞伎を支え続けた歌舞伎俳優の片岡秀太郎さんが、5月23日に大阪府吹田市のご自宅で亡くなりました。享年79。死因は慢性閉塞性肺疾患(以下、COPDと表記)との発表です。

 COPDは従来、慢性気管支炎や肺気腫と呼ばれてきた病気です。全国で約700万人もの患者さんがいると推計されています。しかし、その大半が未診断、未治療という状態です。

 大気中から体内に酸素を取り入れる肺胞が破壊されると、血液中の酸素濃度が低下し二酸化炭素濃度は上昇します。COPDが進行すると、咳や痰が続き、歩行や階段の昇降時の日常動作でも息切れを自覚します。周囲も「ぜいぜい」という喘鳴に気が付きます。

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