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【医療 新世紀】「妊産婦のための食生活指針」改訂 ポイントは受胎前からの取り組み 「頑張りすぎず、医師によく相談を」 (1/2ページ)

 国が推奨する「妊産婦のための食生活指針」が2006年の初版以来15年ぶりに改定された。改定のポイントは「妊娠前からの取り組み」。表題にも「妊娠前からはじめる~」と頭書きが加わった。専門家は「妊娠の可能性がある人は、受胎前から改善に取り組んでほしい」と呼び掛けている。

 ▽痩せが大幅増

 国立健康・栄養研究所の滝本秀美栄養疫学・食育研究部長によると、妊娠前に焦点が当たったのは「日本の女性で低体重(痩せ)の割合が大きい」ことと「受胎から千日間の栄養状態が、将来の健康に大きく影響することが定説になった」ためだ。

 滝本さんによると、女性の平均体格指数(BMI)中の痩せの割合は1973年、20代で15・1%、30代で7・2%だったのが、2017年にはそれぞれ21・7%、13・4%と大幅に増えた。

 痩せや体重減少は排卵障害(月経不順)の原因の1つ。

 女性ホルモン分泌の低下や閉経年齢の低下、骨粗しょう症のリスクがある。早産や低出生体重児の割合も高いと報告されている。「経済低迷で生活が厳しく、栄養摂取が不十分な恐れもある」と懸念する。

 ▽10項目

 指針が勧めるのは食事の総エネルギー、ビタミン・ミネラル、タンパク質、カルシウムなど、大きく10項目。若い世代では運動不足も顕著だ。

 17年国民健康・栄養調査によると、1回30分以上の運動を週2回以上、1年以上継続している人は女性全体で29%。年齢別にこうした運動習慣のある人の割合は20~40代で2割を下回り、高齢ほど割合が高かった。

 滝本さんが強調したのは「習慣はすぐには変わらない」という点だ。朝食を食べない人が急に毎朝ちゃんと調理するのは簡単ではないからだ。

 「いきなり完璧にしようとせず、朝食にバナナ1本、牛乳1杯を用意するなど、できるところから始めて」

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