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【ベストセラー健康法】老いの孤独に未知の可能性 前向きに生きるヒントとなる「老いの孤独は冒険の時間」 (1/3ページ)

 「孤独は誰からも邪魔されずに自分と向き合い、いつでも好きなだけ自分ひとりでいられる書斎のようなものです。そこに身を置くことで、心の姿勢が整います。『いい人でいなくては』と気取る必要もない。ありのままの自分を発見し、未知の可能性を掘り出す絶好のチャンスの場なのです」

 そう話すのは、『老いの孤独は冒険の時間』(河出書房新社)の著者、杏林大学名誉教授で内科医の石川恭三氏だ。

 現在85歳で、医者人生50余年の著者が心掛けているのは、「ロウ(老)イング・マイ・ウェイ」(1日を気楽に、できれば少々刺激的かつ挑戦的に過ごすことを優先する)。

 例えば、「孤独の向き合い方」として紹介するのは、72歳で妻を亡くし、喪失感に打ちのめされているとき、追い打ちのように親友の突然死に見舞われた、著者の患者にして友人の話だ。

 孤独の重圧に押しつぶされそうになった男性は、自分が元気なうちに、長い間会えないままになっている地方の友人たちを一人一人訪ねる旅を決める。時間はたっぷりある。飛行機や新幹線は使わずに普通列車での旅をすることで自分と向き合い、思索を深めることにした。

 時間はあってもお金はない学生時代に、「青春18きっぷ」で各駅停車の旅をする若者は少なくないが、それを高齢でやってみるとは、なんと精神的に豊かな経験だろう。

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