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【男性医学の父が語る オリンピックとセックスチェック】性別を決めるのは? 性器ではなく性ホルモン値 (1/2ページ)

 かつて国際的なスポーツ大会で行われていたセックス・チェック。なぜ女子選手のみが対象だったのか? 引き続き、専門医で札幌医科大学名誉教授の熊本悦明氏に聞く。

 「スポーツは、技もさることながら、力の象徴的表現であると言えるでしょう。その力の根源は、体格と筋力。その点、男性ホルモン=テストステロンは、骨格や筋肉の発達を強力に推し進め、体格と筋力を強化します。さらにテストステロンは攻撃的、積極的な性格とも関係していますから、その分泌源である睾丸を持っているといないとでは、スポーツ能力に差が出てくるのは当然。そこで睾丸のない女子は、ルール上、男子とは別のグループで成績を競い合っていたのです。まちがって女子選手のなかに睾丸のあるものが参加すると公平性さを欠くため、女子選手のみにセックス・チェックが行われていたわけです」

 一方、男子として登録している場合には、この種の問題はない。もし卵巣しかなく、性器が男性的と誤認された選手がいた場合でも、むしろ睾丸を持つ男子にくらべ、マイナスの要素にしかならないからだ。

 男性半陰陽の事例が時々報告されたことが契機となり、オリンピックをはじめとする国際スポーツ大会ではセックス・チェックが行われ、1大会で2~3人ほど、疑わしい選手が発見され、競技前にケガをしたとして出場を見合わせるなどの対応がなされていた。

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