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【医療 新世紀】成人の診療科へスムーズに橋渡し 「ダウン症児の移行医療支援ガイド」専門家チームが作成 (1/2ページ)

 ダウン症の子供が、成人して小児科を離れた後も適切な医療を受けられるよう支援するため、専門家のチームが、医療関係者向けの手引「ダウン症候群のある患者の移行医療支援ガイド」をまとめた。日本ダウン症学会ホームページに掲載し、成人の診療科への円滑な橋渡しに役立ててほしいとしている。

 ▽延びた寿命

 ダウン症は、計23対ある染色体のうち21番目が通常より1本多いために起こる生まれつきの染色体異常で、500人に1人の割合で生まれるとされる。発達がゆっくりで先天性心疾患を伴うことが多く、かつては短命だったが、医療技術の進歩により平均寿命は60歳を超えるようになった。現在、ダウン症の人は国内に8万人程度いると推定されている。

 成人後もさまざまな疾患を抱える可能性があるため継続的な健康管理が必要とされるが、成長に伴って受診機会が減り、医療機関との関係が切れてしまう人が多い。一方、成人してから新たな受診先を探そうとしても「ダウン症は専門ではないので…」などと敬遠されてしまうケースも珍しくないという。

 ▽医療の空白

 中心になって手引をまとめた東京都立北療育医療センター内科医長の竹内千仙(ちせん)さんは「医療の空白に多くの人が落ちてしまっているのではないか、との危機感がありました」と話す。

 専門家が集まり2019年に発足した日本ダウン症学会で、竹内さんらは20年、移行医療に関する検討チームを設置。米国や英国、オーストラリアなどの指針を参考に、日本の実情を踏まえて内容を詰めていった。

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