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【医療 新世紀】成人の診療科へスムーズに橋渡し 「ダウン症児の移行医療支援ガイド」専門家チームが作成 (2/2ページ)

 完成した手引はA4判19ページ。主な合併症の管理が落ち着いた後、12歳ごろから小児科で移行に向けた支援を開始するのが望ましいとした。その後は年齢に応じて段階的に、具体的にどの医療機関が移行先の候補になるかなどについて検討を進めるよう提言した。その上で「20代のうちには成人診療科へ移行することが望ましい」とした。

 また、注意すべき合併症は年齢によって変わることから「18歳まで」「19~40歳」「41歳以上」のそれぞれの時期で受けるとよい検査や受診の頻度、診療上の注意点を整理した。

 ▽当たり前の医療を

 竹内さんの専門は脳神経内科。約10年前、東京女子医大病院から障害者医療に重点を置く現在の病院へ移り、ダウン症のある成人患者を初めて診るようになった。

 当初はダウン症について詳しく知らず、国内で得られる情報も限られていたため、海外の文献を調べながら手探りで診療を行った。

 出会った患者の何人もが、医師から診察を断られた経験を持っており、そんな状況を少しでも改善したい、との願いを手引に託したという。

 「ダウン症のある人が、社会の一員として暮らす地域で当たり前に医療を受けられるよう、今後も取り組みを続けたい」と竹内さんは話す。

 日本ダウン症学会理事長で小児科医の玉井浩さんは「成人期の医療を支援する体制構築の動きがあることは、現在と将来にダウン症児を育てる人たちの安心材料になるのではないか」と話している。

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