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【中高年のための認知症講座】コーヒーを含む「現代的日本食」に注目 認知症でない人は、魚介類やキノコ類、大豆類などを摂取している割合が有意に多い (2/2ページ)

 「食事が体内に入ると、腸内細菌が食物を代謝し、その結果、さまざまな代謝産物が発生します。腐敗産物であるインドールや、悪い菌を抑制する乳酸・酢酸(短鎖脂肪酸)などが代表的な代謝産物です」

 佐治副センター長らの研究チームは、もの忘れ外来を受診した患者に認知機能検査や頭部MRI検査、検便を行い、腸内細菌を解析し、代謝産物の濃度を測定。代謝産物と認知症との関連について統計学的に分析した。その結果、アンモニアなどの代謝産物は認知症において有意に増加し、乳酸は減少していることがわかった。

 「これは、年齢などよく知られている認知症の危険因子とは独立して、糞便中のアンモニアや乳酸が認知症と関係することを示唆します」

 さらに佐治副センター長は東北大学と共同で、日本の食事や栄養と腸内細菌の関連についても解析している。伝統的な日本食の要素(米飯、味噌、魚介類、緑黄色野菜、海藻類、漬物、緑茶)で構成した「伝統的日本食」と、より現代風を意識した品目(+大豆、果物、キノコ)で構成した「現代的日本食」、さらに認知症予防にもよいと言われるコーヒーを追加した「コーヒーを含む現代的日本食」の3つを「日本食(パターン)スコア」として設定、これらと認知症との関係を調査した。

 その結果、認知症でない人は、魚介類やキノコ類、大豆類などを摂取している割合が有意に多いということがわかり、日本食スコアの低い人は、やはり認知症の人が多かったと判明。さらに現代的日本食とコーヒーを含む現代的日本食は、認知症の割合が低いということもわかった。

 食事については、日本食を基本に、ビフィズス菌などの善玉の腸内細菌を増やす食事を心掛けるとよいようだ。

 次回は、親の介護の心構えについて。

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