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【カラダが喜ぶ温泉活用術】お風呂で免疫力は上げられる? 血流改善で免疫細胞が体内循環 (2/2ページ)

 この点からも、新型コロナウイルスの感染予防ができる環境であれば温泉の入浴はお勧めです。

 その理由としては、温泉に入浴後、体温上昇によって一時的にでも免疫細胞の一種であるリンパ球やNK細胞が増加する、ということが報告されています。しかし極端に熱すぎる湯ではむしろ免疫系の抑制が観察されたという報告があります。

 さらに、免疫力を上げるのには血流の改善が重要です。血流が良くなることで免疫細胞が体内を効率よく循環するようになり、免疫機能が向上すると免疫学では考えられています。自宅での入浴でも血流は改善しますが、多くのミネラル分を含む温泉の方が血流改善効果は強いのが一般的です。

 また、40~41度のアルカリ性単純温泉への入浴で、抗体の一種である唾液中の「IgA」が増加したという報告もあります。唾液中IgAはウイルスなどの病原体の最初の侵入口である口や鼻の免疫機能の1つで、これが十分にあると風邪にかかりにくいという研究結果もあります。

 何かと不安を感じることが多い現在ですが、意識的にリラックスしてストレスを軽減させることでリンパ球が適切な量に維持されます。可能なら、温泉に入ってストレスを軽減させることも健康維持には大切だと考えています。 =あすは温泉環境の選び方。

 ■早坂信哉(はやさか・しんや) 東京都市大学人間科学部長・教授、博士(医学)、温泉療法専門医。入浴や温泉に関する医学的研究の第一人者としてテレビや、新聞、講演など多方面で活躍する。著書に『おうち時間を快適に過ごす 入浴は究極の疲労回復術』(山と溪谷社)など。

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