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【「心不全パンデミック」を防げ】高血圧は大きなリスク 生活習慣病だけの「ステージA」、心臓病がある「ステージB」いかに進行させないか (1/2ページ)

 心臓は、拡がったり縮んだりを繰り返すことで、血液を全身に送り出すポンプの働きをしている。このポンプ機能が低下した状態が「心不全」である。心臓から送り出される血液の量が減り、全身や肺の静脈に血液がたまるようになるため、「むくみ」や「息切れ」などが現れる。

 しかし、心不全の症状が現れてから治療を始めるのでは遅すぎることから、急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版)では、心不全に4つ(A~D)の進行ステージを新たに定めた。国際医療福祉大学・副大学院長(循環器内科)の下川宏明教授が説明する。

 「現在では、心不全を発症していなくても、心不全の危険因子である生活習慣病や心臓病がある段階から対策に取り組む必要があると考えられています。それで生活習慣病だけがある段階は『ステージA』、心臓病がある段階は『ステージB』。ここまでは、いわば『心不全予備群』です。そして心不全を発症すると『ステージC』となり、月単位で心不全が進行していきます。どんどん心臓の機能が悪くなっていき、治療が難しい状態が『ステージD』です」

 一度心不全を発症すると、入院して回復しても何度も「急性増悪(悪化)」を繰り返し、その間隔が短くなっていく。急性増悪のたびに心臓の筋肉が傷つくと、その部分は二度と再生しないので、心臓の機能は坂を転げ落ちるように低下していく。

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