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文在寅氏が目を背ける、金正恩式「公開処刑」の不都合な真実 (2/3ページ)

 だからこそ、北朝鮮の人権状況を継続的に把握し、記録し続けることには大きな意味がある。

 ところが文在寅政権は、人権侵害に対する追及を嫌う金正恩氏に気を使い、この問題から目を背けようとしている。

 NKDBは16日の記者会見で白書を発表するとともに、韓国統一省による「調査妨害」とも言えるような行為を告発した。

 NKDBの白書は従来、脱北し韓国に入国してから日の浅い脱北者たちからの聞き取り調査をベースに、北朝鮮の人権状況に関する情報を更新してきた。そのためには統一省が管轄する脱北者の定着施設「ハナ院」の協力が欠かせない。

 ところが今年、統一省はNKDBに対し、ハナ院入所者に対する聞き取り調査を不許可とする旨を通知したという。統一省はまず、韓国に入国する脱北者の数が減っていることや、同省傘下の北朝鮮人権記録センターと調査が重複することなどを理由に、NKDBに対して調査対象の人数削減を要求。NKDBが苦慮の末に承諾したにもかかわらず、「期限内に回答がなかった」として不許可を決めたという。しかしNKDBによれば、統一省との間ではいかなる期限も定められていなかった。

 そもそも同センターは、北朝鮮人権法に基づき2016年9月に設置されながら、見るべき活動を行ってこなかった。聯合ニュースによれば、2017年から20年まで、情報システム運営費を除いても計36億7000万ウォン(約3億2800万円)の予算を割り振られながら、白書の類をひとつも発表しておらず、野党を中心に怠慢を批判されてきたのだ。

デイリーNKジャパン

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