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文在寅氏が目を背ける、金正恩式「公開処刑」の不都合な真実 (3/3ページ)

 かと思えば、聯合ニュース17日、「センターが年内を目標に、北朝鮮の人権状況の実態を記録した外部公開用の報告書を刊行すると伝えた。記事によれば、統一省の当局者は聯合ニュースの電話取材に、「直前年度の19年の調査結果だけを盛り込むか、センターが調査を開始した17年以降の調査結果をまとめた報告書にするか、話し合っているところだ」と述べたという。

 年内の刊行を目指していながら、今になってそんなことを話し合っているとは。前日のNKDBの告発を受けて、アリバイ的に作ろうとしているのは明らかだ。

 と、思ったら、聯合の取材に応じた統一省当局者は翌日、「年内の報告書刊行は決まっていない」と前言を翻した。アリバイ的な報告書発表すらも、統一省上層部は許可しなかったと見られる。

 統一省がNKDBを排除しようとするのは、金正恩氏を刺激しないよう、北朝鮮の人権情報を政府がコントロールするためだろう。忖度も極まれりと言うしかない。

 だがそんなことをしてもムダだろう。仮に文在寅政権による対北融和が進むとしても、南北が近くなればなったで、北朝鮮から韓国への情報流入も増える。今は無関心な多くの韓国国民も、そうした問題に目を向けるようになるかもしれない。

 そのとき、韓国の政権が金正恩体制の「共犯者」として指弾されるならば、南北融和はそこで停滞してしまう可能性が高い。韓国政府が覆い隠そうとすればするほど、北朝鮮の人権侵害は平和統一の「不都合な真実」として、暗黒の度を増して行くのだ。

デイリーNKジャパン

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