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【高橋洋一 日本の解き方】米中露「三体問題」の探り合い 経済や軍事にらんで虚々実々…外交的な駆け引きが始まった (1/2ページ)

 バイデン米大統領とロシアのプーチン大統領の対面での首脳会談が開かれ、共同声明が出された。最悪の状態ともいわれる米露関係だが、米中関係も対立を深めるなかで、この3カ国はどのような力関係になっていくのだろうか。

 2国の関係がどうなるかは、ゲーム理論などを使うと比較的簡単に整理できる。これは、2つの天体が万有引力で関係するときの「二体問題」が簡単に解けるのと似ている。だが、3国の関係になると、かなり複雑になる。これは、天体の「三体問題」が解析的に解けないのと似ている。

 米中露は今後の成り行き次第で複雑な関係になりそうだが、こういうときの常套(じょうとう)手段は、その後行動するか、それとも静観するのかも含めて、まず探りを入れることになる。

 今回の米露首脳会談は、まさに米国がロシアの状況把握のために探りを入れたのだろう。

 米中露をみると、軍事力で(1)米(2)露(3)中だが、経済力では(1)米(2)中(3)露の順番だ。しかも、軍事力でも経済力でも中国の伸びは著しい。

 米国の戦略上、中露が結託して米国に対抗するという構図が最悪である。いってみれば、米国が、中露の二正面作戦を同時に行わざるを得ない状況はぜひとも避けたいところだ。

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