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【ケント・ギルバート ニッポンの新常識】五輪「無観客」決定 あまりにも「無能」な判断 (2/2ページ)

 東京都議選で圧勝できなかったせいか、政府与党は批判を恐れて、後ろ向きな対応ばかりしているように見える。東京五輪が「無観客」の一方、プロ野球やJリーグなどが「有観客」で盛り上がっている矛盾は放置するのか。菅政権には本当にガッカリさせられる。

 ジョー・バイデン米政権は、菅政権の判断を尊重しているが、大リーグを「有観客」で開催している米国では、本音のところ「何で?」と理解に苦しんでいるだろう。そもそも、日本の新規感染者数は、現在でも欧米より1ケタほど少ない。

 さらにあきれるのは、小池百合子都知事である。招致都市のリーダーながら、特別顧問を務める地域政党「都民ファーストの会」は、先の都議選で「無観客」開催を主張していた。チケット代として見込めなくなった約900億円を含む赤字分について、政府支援を期待しているとされるが、彼女はどの立場から物を言っているのか。

 次期衆院選では、自公与党が負ける可能性が出てきた。中国共産党政権の人権弾圧や軍事的覇権拡大を考えれば、左派野党では対応できないだろうが、現在の与党に国民を納得させる力があるのか。国民は不満をどこにぶつければいいか分からない状況に陥るだろう。

 8年前の五輪招致成功時、あれだけ日本中が盛り上がったが、日本はこの1年数カ月で大きく変わった。長年日本に住み、誇りを持っていたが、今回の決定だけは何も誇ることができない。非常に残念である。

 ■ケント・ギルバート 米カリフォルニア州弁護士、タレント。1952年、米アイダホ州生まれ。71年に初来日。著書に『儒教に支配された中国人・韓国人の悲劇』(講談社+α新書)、『トランプ大統領が嗤う日本人の傾向と対策』(産経新聞出版)、『日本覚醒』(宝島社)など。

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