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「ヒツジ村の防衛者」絵本を発行、香港の男女5人を逮捕 香港警察「中国をオオカミ、香港をヒツジに例えた話が政府への憎悪をあおった」

 香港警察は、2019年の反政府抗議デモなどを美化する絵本を発行し、香港政府に対する子供の憎悪をあおったとして、刑事罪行条例違反(扇動出版物発行)の疑いで発行団体の男女5人を逮捕した。23日付の香港紙、明報などが報じた。民主派は「言論弾圧が強まった」と批判している。

 逮捕されたのは、言語障害がある人の社会復帰を助ける言語治療士でつくる組合の25~28歳のメンバー。香港人をヒツジに、中国人をオオカミに例えた3種類の絵本を、昨年6月から今年3月にかけて発行していた。

 このうち『ヒツジ村の防衛者』という絵本は、1997年の英国から中国への香港返還から19年の抗議デモまでの歴史を、ヒツジ村へのオオカミの攻撃という内容の寓話で紹介。デモのきっかけとなった香港政府の「逃亡犯条例」改正案を連想させるエピソードを交え、村の防衛に努力するヒツジたちを描いている。

 台湾に密航を図ったとして昨年、中国当局に拘束された香港の民主活動家ら12人と同姓同名のヒツジを紹介した『ヒツジ村12勇士』という絵本は、オオカミによる弾圧を描いている。

 香港警察は「デモ参加者らの行為を美化し、政権への憎悪をあおって、子供を毒する内容だ」としている。 (共同)

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