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ふるさと納税で「電気」も返礼品に 地域の脱炭素化につなげる狙い

 太陽光発電でつくった地元産の「電気」も、ふるさと納税の返礼品として認めます-。総務省は、太陽光や風力などの再生可能エネルギーで生み出した電気も、地場産品として返礼品にできると全国の自治体に通知した。電気の供給契約時に「地元で発電した電気」と“産地表示”することが条件。返礼品に加えることで再生エネの導入を後押しし、地域の脱炭素化につなげる狙いだ。

 ふるさと納税は、応援したい自治体に寄付すると、自己負担の2000円を除いた額が住民税などから差し引かれる仕組み。自治体が寄付者に提供する返礼品は「寄付額の30%以下の地場産品」と定められている。電気を返礼品として受け取る場合、寄付者はまず、寄付先の自治体で生み出された電気を扱う小売業者と供給契約を結ぶ。その上で、寄付額の30%以下の電気料金に相当する電気を「返礼品」として供給してもらう。

 従来は、再生エネで生み出した電気は地場産品ルールに適合しない可能性があった。寄付者に届ける際に全国的な送電網を使うため、大手電力会社の供給電気と混ざり合ってしまい、地元産の電気かどうか判別できないためだ。

 しかし総務省は、地元の太陽光パネルや風力発電施設でつくられた電気であることを明示し、寄付者への供給総量が地元の発電能力の範囲内であれば、地場産品として容認できると判断。脱炭素社会の実現を目指す政府方針にも合致するため、返礼品として認める通知を6月に出した。

 【ふるさと納税】生まれ育った土地や応援したい自治体など任意の自治体に寄付すると、上限額を超えなければ、自己負担分の2000円を除いた額が住民税や所得税から差し引かれる。都市部に集まりがちなお金を個人による寄付の形で地方に移し、地域活性化につなげるため2008年に始まった。手続きの簡素化などで寄付額が伸びるのに伴い、自治体間の返礼品競争が過熱。19年6月、返礼品の基準を守る自治体だけが参加できるルールが導入された。

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