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【ケント・ギルバート ニッポンの新常識】新首相が国益に最優先すべきは気候変動ではなくて安全保障 「今そこにある危機」に取り組んでほしい (1/2ページ)

 自民党総裁選で岸田文雄前政調会長が新総裁に選ばれた。10月4日召集の臨時国会で、第100代の首相に選出される。岸田氏について、ベテランなので日本の国益をしっかり世界に発信してくれると期待している。近く、衆院選も控えている。その手腕を注目したい。

 日本の新リーダーが直面する課題として、メディアは「気候変動問題」を挙げている。日本と米国、オーストラリア、インドによる戦略的枠組み「QUAD(クアッド)」首脳会合や、国連総会でも取り上げられた。ただ、最重要課題かというと疑問がある。

 ジョー・バイデン米大統領は21日、国連総会で初めて演説し、2024年までに関連対策の予算を倍増させる考えを表明した。

 しかし、米議会では現在、気候変動対策を含む3兆5000億ドル(約385兆円)規模の歳出法案をめぐり、与党・民主党も含めて大激論となっている。予算拡大はキリがなく、交渉の先行きが不透明になっていることから、一部の米メディアは、政府がデフォルト(債務不履行)に陥る恐れもあると報じるほどだ。

 気候変動対策は「地球」対策であり、予算がいくらあっても足りない。カーボン・キャプチャー(二酸化炭素回収)技術も進んでいるが、コストが合わないことから、事業から撤退する米企業も出てきている。巨額予算を付けたところで、山火事にジョウロで水をまくようなものなのだ。

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