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【勝負師たちの系譜】「藤井世代」のトップランナー永瀬拓矢 序盤から激しい若手有利の戦法で王座防衛 (1/2ページ)

 羽生世代というと、羽生と同じ世代の数人の棋士がタイトルを独占し、他の棋士が入り込む余地のない軍団を作っていた。

 例えば予選で、佐藤康光九段にやっと勝ったと思えば、次の相手は丸山忠久九段で、そこをクリアしても森内俊之九段が最後に待っているといった具合で、とても挑戦者にも辿り着けなかった時代が長く続いた。

 それに対して、現在は藤井聡太三冠を中心とする、同年代の藤井世代と言える棋士はいない。藤井が若過ぎて、藤井を目標とする棋士はすべて、藤井より年上だ。

 従って藤井世代とは藤井と同じ時代に活躍し、藤井を目標にして追いつけ追い越せの努力をしている棋士と言えよう。

 そのトップランナーが、永瀬拓矢王座である。永瀬は藤井より10歳上の29歳だが、王座、叡王の二冠を持っている時でもなお「藤井さんに勝つにはもっとギアを上げないと」と言っていたから、かなり強く意識しているのは間違いがない。

 昨年豊島将之竜王に叡王を奪われた永瀬にとって、藤井を追いかけるために、王座防衛は絶対条件だった。

 対する挑戦者の木村一基九段は48歳。一昨年の王位戦で、豊島将之竜王から王位を奪取して、初タイトルの最年長記録を大幅に更新したのは記憶に新しい。この年でこれだけ活躍している棋士は、木村1人である。

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